衝撃的!! 日本の食と農業の危機
山本氏は、事故米・食肉偽装問題の背景には食品が不当に安い現実があると、冒頭から熱く語り、その後も食料自給率の異常な低さ、滅びつつある日本農業、異常気候・環境激変、日本型食生活の崩壊など、背筋の寒くなるような現実と近未来を矢継ぎ早に解き明かしていく。
「日本の醸造文化の賜物である日本酒と醗酵調味料、醗酵食品、各地に散らばる伝統の味わいを知り、健やかな食材とともにみんなで楽しみたい」という思いから、藤田千恵子さんが呼びかけ、主宰する「醗酵リンク」。毎年秋に、食を考えるセミナーと、蔵元が供する日本酒を飲食店が供する料理とともに楽しむパーティの、2部構成のイベントを開いている。
その第6回目のイベントが、10月19日(日)17時から、東京・飯田橋のコートメダリオンで開かれた。
今回のセミナーは「日本の食は安すぎる!」の著者・山本謙治氏が「日本の食を買い支える」の演題で1時間講演した。(写真は会場内の、講演風景とパーティ風景)
山本氏の結論の一つは、すべての小売り価格を2倍にしない限り、食が安全になることはない、だった。あっという間に1時間がたってしまったと思えるくらい衝撃的な内容の講演だった。
その後、パーティに入った。出品蔵元は、神亀・武勇・男女川・いづみ橋・喜久酔・秋鹿・雑賀・睡龍・扶桑鶴・竹鶴・杜の蔵の11社、飲食店は、燗酒の人気店・井のなか、神田 新八など5店が参加した。供されたお酒は純米・純米吟醸が主体で燗酒が幅を利かせていた。料理は純正・無添加・伝統の調味料を使った和食中心で日本酒によく合う。どちらも質量ともにたっぷりと堪能できた。(右写真は主宰者の藤田千恵子さんと愛娘・胡琳ちゃん)
筆者はいつもと趣向を変えて、酵母を使って醸した雑賀の"スパークリング純米吟醸"や、どぶろく風にごりの睡龍"生もとのどぶ"、滓を混ぜて熟成した竹鶴の熟成滓酒"なんじゃこれ!?"、爽やかな酸が心地いいいづみ橋の2001"長期熟成酒"など、個性的な酒を選んで飲んだ。
こうした酒を蔵元の手ずから注いでもらって飲む楽しさ、いろんな飲食店の料理を次々と賞味できる喜び、その両方を堪能できるのが「醗酵リンク」の醍醐味なのだ。
