やっぱりチョコでも有名銘柄は強い!?
新宿高島屋の11階、特設イベント会場をのぞいてきた。バレンタインデーのチョコレート売場である。街中は不景気の風が吹きまくっているというのに、ここだけは何十店もの専門コーナーに何百人もの若い女性が群がっている。
明らかな義理チョコ用から、バカ高な見栄チョコ、家チョコ手造り用材料、男から女性に贈る逆チョコ(例:後で使える綺麗な小物入れや宝石箱に入ったもの)など、チョコレートも多種多様になったものだと関心する。もっとも山ほど買い込んでいるようなお客はさすがにみかけなかった。
なぜこんなところにきたのかというと、日本酒や焼酎入りのチョコレートが売られて話題になっていると小耳にはさんだから。中でも「森伊蔵」のは6個入り3150円の超高級チョコで、500箱限定で売られたと聞いて、現場をのぞきたくなったのだ。
ところが売場で聞くと、森伊蔵チョコは販売日の2月7日1日限りで完売してしまったらしい。人気焼酎の有名ブランドよ、あんたはチョコでも強かった。
そこで買い込んだのが、写真の"焼酎・泡盛チョコ"である。焼酎・泡盛風味のゼリーが生チョコに詰まっている。有名銘柄が数種類、サイズも大・中・小3つある。これは小サイズで丸いチョコが3個並んでいて、2箱1260円。
泡盛の「久米島の久米仙」の方が5年熟成古酒の分、「伊佐美」よりやや高くなっている。とはいうものの本物の泡盛や焼酎の味がしたか? と聞かれると、ウーンと答えに窮する。でも、いいでしょ。ただのチョコではない、アノ伊佐美だぞ!! といって渡せるところがこの焼酎・泡盛チョコのミソなのだから。
日本酒でも「八海山」チョコがあったらしいが、当日はこっちも発見できず。その代わり、スーパーで写真のような"フェイク"日本酒チョコを見つけた。
こちらは一応、日本酒が入ったウイスキーボンボン・タイプのチョコで、カップにも升にも6個ずつ詰められている。1つ525円。他にもいくつか別バージョンのチョコが並んでいたが、中身は同じだったと思う。
こういう商品だと、なぜか渡されたオヤジが喜んでいる光景が目に浮かぶ。カップ酒、升酒の宿命か。しかし、贈った相手が、アハハとくれば、立派に義理チョコの使命は果たしたことになる。
酒販店の皆さんは、自店でなにかバレンタイン向けの商品や販促をなされただろうか。
高島屋でも開催されていたが、「チョコに合うワインや洋酒」といった、いかにも酒類業界らしい企画は、実際にはウケないと思う。日本酒・焼酎のミニボトルのプ
レゼント・セットも並ぶが、そう売れているようには見えない。
どうも酒そのものを主人公にしたバレンタイン商品企画は無理があるのだろう。ただ1つ、例外に見えたのは"チョコレートビール"、または"チョコビール"だ。
チョコ味のビール!! 酒飲みは思わず引いてしまうかもしれない。が、筆者は苦さの中の甘さをウマイ、と感じた。黒ビール・濃色ビール好きの方ならハマルかもしれない。
チョコビールは地ビール・メーカー主体にふえてきたし、百貨店・専門店での扱いもふえてきたが、今年はキリン、サッポロが参入して注目度が一気に高まった。ネットなどで発売、即完売という例も出ている。
来年のバレンタインデーには、酒販店が取り組んだらオモシロイと考えるのだが、もちろん売れなくても責任はとれません。(写真はバレンタインデー用にきれいにラッピングされた"チョコビール"例)
「酒販ビジネス情報」1月15日号では、チョコビールの代表例を紹介・レポートしています。
