新酵母「秋田酵母No.12」「秋田酵母No.15」登場!!
3月4日(水)の昼下がりから夜半まで、東京・赤坂のグランドプリンスホテル新館は、秋田の酒蔵27社が供する日本酒の香りと大勢の人いきれでむせかえるようだった。秋田県酒造協同組合主催の大イベントが昨春に引き続き開催されたのだ。
第1部(13:30-17:00)は酒販店・飲食店・卸など業界関係者を対象にした「秋田の酒きき酒会」、第2部(18:30-20:30)は一般消費者を対象とした「秋田の酒を楽しむ会」という2部構成。来場者は1部が600名、2部が700名と、昨年を大幅に上回る伸びを記録し、主催者は驚きと喜びにわいていた。
厳しい不況で料飲市場も冷え込んでいる現在、これだけの業界人・消費者がつめかけたのは偶然ではない。とくに1部の盛況ぶりは、主催者である秋田の蔵元の地道な準備活動が功を奏したことに加えて、次の3つの目玉が業界関係者を吸引したのではないかと思われる。
1つは、15:00から1時間挙行されたパネル・ディスカッション「女性プロフェッショナルが切りひらく日本酒新時代」だ。パネラーは昨年に続きコーディネーター役も兼ねたGOOD FOOD EDITOR山本洋子氏、そして今年は、専門店として著名な「リカーポート蔵家」の"おかみさん"浅沼清子氏、名酒居酒屋「神田新八」新丸ビル店の"女将"渡邉 愛氏という、酒販のプロお二人が登壇した。日本酒をこよなく愛する女性3氏の実例・体験をまじえた、ユーモアあふれるディスカッションに、昨年を倍する受講者の評価は非常に高かった。(上の写真はパネル・ディスカッションの壇上風景)
2つは、秋田県が開発した新酵母で仕込まれた酒が初披露されたことだ。酵母名は「秋田酵母No.12」と「秋田酵母No.15」の2種類で、No.12は高酢酸イソアミル・タイプのバナナ様の香り、No.15は高カプロン酸エチル・タイプのメロン様の香りをそれぞれ特徴にしている。
会場の中央に特別コーナーが設けられて、新酵母で仕込まれた各社の新酒が試飲に供されていた。これで、秋田はオリジナル酒米「秋田酒こまち」とオリジナル酵母「秋田酵母」が出揃ったことになる。(写真は人気の新酵母コーナー)
3つは、秋田にも世代交代の波がきて、若手蔵元が徐々に台頭してきたこと。「白瀑」や「一白水成」といった若い後継者のブースには、若い業界人が群がっていた。
秋田は東北の日本酒王国といわれてきた分、変化の波に乗り遅れたきらいがあったが、ようやく"巨象動く"の感がしてきた。もともと高い酒造技術と文化をもつ県だといわれている。自県の活性化だけでなく、日本酒全体に元気を注入する役割を担ってほしいものである。
