酒販店の共同出展で飲食店を開拓せよ!!
酒販店が共同で出展するというちょっと変わった試飲会が、11月6日(金)開催された。
主催したのは全国20店舗の酒販店が結集して5年間、学習・情報交換・生産者訪問・商品開発にと多様な活動を続けてきた<21世紀酒屋塾>。
今回の試飲会は5年間の成果を踏まえて、東京の飲食店・居酒屋を対象に開いたもの。出展したのは東京・首都圏の会員店8店。日頃一緒に研鑽を積んでき
た仲間同士が共同でお得意店を開拓し
ようという珍しい試みである。
さらにこの試みを支援してもらおうと、会員店の半数以上が取引のある蔵元に出展してもらうことにした。賛同の上出展してくれたのは「獺祭」「李白」「郷乃誉」などの名酒蔵8社に、限定流通の芋焼酎「縁」1社と、堂々たる陣容になった。
会員店が試飲に供した酒は日本酒にとどまらず、焼酎、梅酒・りきゅーる、クラフトビールなど多岐にわたった。各店が初体験のPR・集客にかけ回ったために、午後1時から4時までの3時間、会場のお茶ノ水・山の上ホテル別館は、絶えることなく来場する飲食店関係者で賑わった。
ご存知の通り、飲食業界は昨秋からの不況で安売り競争が激化し、大半の店は青息吐息の経営を続けている。当然、その中から"値ごろで美味い酒・料理"の
真っ当な商売に活路を求める傾向も出てきた。そんなニーズを先取りし、飲食・酒販の関係強化で年末商戦を盛り上げよう、というのが本イベントの真の狙いである。
この日ばかりは、出展者はそのニーズ対応を競う関係である。お互いは仲間であると同時にライバルでもある、という酒販店間の"矛盾"が露わになったのは確かである。しかし、何もしなければいいのかというとそんなことはない。市場縮小の現在、ニーズは大手業務用店や有名専門店に集中していく。
中小規模の酒販店仲間が生き残っていくためには、お互いの小さな"競合"を飲み込むくらいの積極的な"共存"努力が必要なのではないか。そんな問題をあえて提起した試飲会であった。
