よき友・うま酒・商売繁盛 blog

--2010年7月記事--

学生諸君に聞いた・・

日本酒がもっと飲まれるために、なにが必要?

   6.8 "学生日本酒の会"&蔵元のガチンコ意見交換会 

                  リポート トータル飲料コーディネーター 友田晶子

 日本酒消費量の右肩下がりに歯止めがかからない。日本酒のきき酒フェアには、あれだけお客さんが集まるのに・・・。家飲み量が減ったのか、外飲み量が減ったのか・・・。景気が悪いせいか。いや、若い人が日本酒を飲まなくなったせいだ。そうおっしゃる方も少なくない。
学生日本酒の会と日総研学生側.jpg 実は、日本酒好きの学生が独自に発足した「学生日本酒の会」という会がある。この会の中心的な会員諸君を、蔵元の勉強会「日本酒総合研究会」が招いて、今の日本酒に思うこと、これからの期待などをテーマに意見交換会を開いた。その模様をレポートしよう。

  6月8日当日、集まってくれた学生諸君(右上写真)は、会の発起人であり現在顧問の田中智君(中央大学)、現会長の松本雅弘君(中央大学)はじめとした8名(うちブログをやっているOBが1名)。さらに、農大出身で日本酒関係のNPO法人設立をめざ 学生日本酒の会と日総研蔵元側.jpgすジャーナリスト1名。

 蔵元側の参加者(右下写真)は、「まんさくの花」(秋田・佐藤社長)、「東光」(山形・岡田氏)、「郷乃誉」(茨城・須藤社長)、「鶴齢」(新潟・目崎氏)、「千代むすび」(鳥取・村松常務)、「李白」(島根・田中社長)、「七田」(佐賀・七田社長)の7社に、オブザーバー参加として「鏡山」(埼玉・五十嵐部長)。

 まず冒頭に創立から現在の活動までをうかがった

 田中「創立は2008年。福島県会津喜多方出身の僕が日本酒好きで、日本酒の会を立ち上げました。最初は20人くらい。mixiを媒体としてコミュニティをつくり、1000円で飲み放題のオフ会をやったりしました。現在会員60人~70人。運営は5名です。まずは、日本酒導入のきっかけづくりと考えています」
 松本「僕も福島県いわきの出身です。2009年の活動としては、5月に東京小澤酒造見学、7月に日本酒の会を開催し、酒造組合中央会で講演をさせていただきました。そのほか、日本酒フェアのお手伝いや、中央大学の学祭で"日本酒バー"を出展したり、日本酒のクリスマスパーティを開催しました」

 今かかえている課題は?

 松本「まず年齢です。当然ながら会員になれるのは20歳以上で、4年で卒業までに2年間の会員期間があり、その後OBとなり、OB会もあります。が、3年生、4年生になると、就職活動で忙しく、活動に参加しにくくなるんです。なにしろ期間が短いのが問題」
 「学生」らしい自由で規制のない楽しみ方や活動ができる反面、期間が決まっている「学生」ならではの難しさがあるのだろう。

 続いて、出席者それぞれに、自己紹介、プラス日本酒への思いを語ってもらった。日本酒の問題点がチラチラ垣間見えるようで面白い。

 学生A(女性)大学に入って、いろんな飲食店に行くようになり、和食、とくにお刺身に合わせて飲む日本酒が好きになりました。一人暮らしで、家でも飲みます。ビールよりは日本酒1升瓶を買う。なぜなら安く済むので。昔ながらの日本酒を扱っているお酒屋さんで買います」
 学生B(男性)「松本さんの紹介で日本酒を飲むようになりました。きっかけは『上善水如』です。でも、日本酒には飲みにくいイメージがあります」
 学生C(男性)「埼玉出身です。とにかく日本酒、好きです。きっかけは秩父の夜祭で飲んだ『ワンカップ大関』。むちゃくちゃ美味しかった。その後『鏡山』も好きになり、『澤乃井』もさらりとして好きです。今はいろんな銘柄を試している段階」
学生D(男性)「日本酒は正直、フツー。まずビールを飲みます。アクセントに日本酒もいいかなと。率先して日本酒は飲まないです」

 学生E(女性)「家族が晩酌しますので、普通に家で飲みます。父の好きな純米吟醸とか。居酒屋では梅サワー。日本酒は、日本酒が好きな人と一緒でないと飲めない。割り勘するのも気がひけるし」
 学生F(女性)卒論に日本酒を書きました。もともとは甘くてフルーティーなタイプが好きです」
 田中「僕は、会津出身ですが、父は焼酎を飲んでいた。冠婚葬祭で出される日本酒が美味しかった。今でも地元の酒が一番好き。学生としては日本酒は高くて注文できない。たまに通販で買いますが、送料が高いのが困る。いろいろ飲みたいので4合瓶を選びます。1升瓶は割安だとわかっているが、重いし買いにくい」
 松本「新会員の入り口は、低アルコール酒ですね。その後、伝統酒に移行させる。最近は、古酒もいいと思う」
 田中「入会の勧誘は『いい雰囲気の店で飲める』と誘います(笑)。いい雰囲気の店とは、間接照明があったり、洋楽がかかっていたり、きれいなボトルやきれいなカウンターがある店。量は少なくていいから価格も安くいろいろ楽しめる店。もちろんリーズナブルでないといけない」

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我々は与党 "焼酎党"だ !!

  「酒人好しゅじんこうの会」大盛況

酒人好の会会場.jpg 7月11日(日)といえば、参議院選挙の投票日。東京・信濃町の明治記念館では夕刻5時から大きな焼酎イベントが開かれた。東京を代表する町田市の酒専門店「酒舗まさるや」が主催する「酒人好の会」。"お蔵さんと共に本格焼酎を楽しむ会"と銘打ったこのイベントも、飲食店や焼酎ファンを集め続けて今回は22回目になった。出展蔵元は30社、参加者も総数341人にのぼり、焼酎人気がヤマを越したといわれながら、会場内は相変わらずの熱気につつまれていた。

 まさるや・園部松男社長は開会冒頭、「今日は参院選投票日ですが、我々は与党の焼酎党であります!!」と宣言。かつて"焼酎ハンター"の異名をとって、ブームを仕掛けた経営者らしい挨拶は来場者の拍手を浴びていた。
酒人好の会西社長.jpg その後約30分間、「富乃宝山」(西酒造)の西陽一郎社長(右写真)が講演。自社を例にした芋焼酎の原料・製法、さらに香気成分の特徴などを詳しく解説した。とくに芋焼酎における原料芋の重要性、農業と醸造業の関係性を強調して、「悪い原料を醸造でカバーすることはほとんどできない」と結んだことが印象に残った。

 壇上での蔵元自己紹介・乾杯をへて楽しむ会に入り、料理も次々と運ばれて場内は一気に大宴会モードに。ここで来場者共通の大問題は、限られた時間と体力(肝臓力)で、いかにお目当ての焼酎を、いかに効率よく賞味するかということ。
 少し前なら人気銘柄、話題の蔵のブースに集中し列をなす光景が見られたが、今は自分の好みをはっきりもつ人がふえたのか、急がずあわてず、かなり万遍なく各ブースに散っていったように思えた。各蔵元が出品酒リストの中で"本日の勝負酒"をあげていることや、自己紹介の時に、今日の目玉はコレ! とうまくPRしていることもあるのだろう。

酒人好の会ブース.jpg 筆者が真っ先にグラスを差し出したのは高崎酒造(鹿児島)の「しま安納」。原料に最近人気の、糖度の高い焼き芋用"安納芋"を使っている。期待にそぐわぬ濃厚な芋の甘味・コクを堪能できた。
 今回出品蔵では異色の存在といえる八丈島「情け嶋」(八丈興発)ブースでは、「八丈鬼ごろし」を賞味。これは八丈独自の芋・麦ブレンドの白麹・常圧蒸留もの。"勝負酒"に掲げた麦・麦麹の「麦冠 情け嶋」ともども、東京市場に八丈焼酎ファンをつくる可能性を感じた。
 さらにいくつか味わった後、最後は原酒タイプの高アル焼酎を久しぶりに黒糖焼酎でしめくくることにした。「龍宮」(冨田酒造場)が"勝負酒"にあげていた「らんかん 43度」と、「朝日」(朝日酒造)の香り高き初留取り「南の島の貴婦人」(44度)の2銘柄。後者には"勝負酒"に300ml3000円の「
出る國の銘酒(ひいずるしまのせえ)
があるが、その前にアルコール分解力が限界にきてしまった。
 本格焼酎を料理とともに楽しむ会は、東京では日本酒の会に比べて圧倒的に少ない。その意味で「酒人好の会」は貴重なファンづくりの場といっていい。同会には日本酒の会もあるが、どちらも長く盛
会であってほしいものだ。