我々は与党 "焼酎党"だ !!
「酒人好(しゅじんこう)の会」大盛況
7月11日(日)といえば、参議院選挙の投票日。東京・信濃町の明治記念館では夕刻5時から大きな焼酎イベントが開かれた。東京を代表する町田市の酒専門店「酒舗まさるや」が主催する「酒人好の会」。"お蔵さんと共に本格焼酎を楽しむ会"と銘打ったこのイベントも、飲食店や焼酎ファンを集め続けて今回は22回目になった。出展蔵元は30社、参加者も総数341人にのぼり、焼酎人気がヤマを越したといわれながら、会場内は相変わらずの熱気につつまれていた。
まさるや・園部松男社長は開会冒頭、「今日は参院選投票日ですが、我々は与党の焼酎党であります!!」と宣言。かつて"焼酎ハンター"の異名をとって、ブームを仕掛けた経営者らしい挨拶は来場者の拍手を浴びていた。
その後約30分間、「富乃宝山」(西酒造)の西陽一郎社長(右写真)が講演。自社を例にした芋焼酎の原料・製法、さらに香気成分の特徴などを詳しく解説した。とくに芋焼酎における原料芋の重要性、農業と醸造業の関係性を強調して、「悪い原料を醸造でカバーすることはほとんどできない」と結んだことが印象に残った。
壇上での蔵元自己紹介・乾杯をへて楽しむ会に入り、料理も次々と運ばれて場内は一気に大宴会モードに。ここで来場者共通の大問題は、限られた時間と体力(肝臓力)で、いかにお目当ての焼酎を、いかに効率よく賞味するかということ。
少し前なら人気銘柄、話題の蔵のブースに集中し列をなす光景が見られたが、今は自分の好みをはっきりもつ人がふえたのか、急がずあわてず、かなり万遍なく各ブースに散っていったように思えた。各蔵元が出品酒リストの中で"本日の勝負酒"をあげていることや、自己紹介の時に、今日の目玉はコレ! とうまくPRしていることもあるのだろう。
筆者が真っ先にグラスを差し出したのは高崎酒造(鹿児島)の「しま安納」。原料に最近人気の、糖度の高い焼き芋用"安納芋"を使っている。期待にそぐわぬ濃厚な芋の甘味・コクを堪能できた。
今回出品蔵では異色の存在といえる八丈島「情け嶋」(八丈興発)ブースでは、「八丈鬼ごろし」を賞味。これは八丈独自の芋・麦ブレンドの白麹・常圧蒸留もの。"勝負酒"に掲げた麦・麦麹の「麦冠 情け嶋」ともども、東京市場に八丈焼酎ファンをつくる可能性を感じた。
さらにいくつか味わった後、最後は原酒タイプの高アル焼酎を久しぶりに黒糖焼酎でしめくくることにした。「龍宮」(冨田酒造場)が"勝負酒"にあげていた「らんかん 43度」と、「朝日」(朝日酒造)の香り高き初留取り「南の島の貴婦人」(44度)の2銘柄。後者には"勝負酒"に300ml3000円の「陽
出る國の銘酒(ひいずるしまのせえ)」があるが、その前にアルコール分解力が限界にきてしまった。
本格焼酎を料理とともに楽しむ会は、東京では日本酒の会に比べて圧倒的に少ない。その意味で「酒人好の会」は貴重なファンづくりの場といっていい。同会には日本酒の会もあるが、どちらも長く盛会であってほしいものだ。
